世の中には、硬い材料や軟らかい材料、良く伸びる材料やすぐに切れてしまう材料など様々な特性を持った材料があります。そのような材料の性質の違いは、何によって生じるのでしょうか?その答えは、材料の内部を電子顕微鏡でのぞいてみると分かります。下の写真は、異なる特性を有する金属材料を電子顕微鏡で観察したもので、各材料で全く異なる模様が見えることが分かります。この模様は材料の「組織」と呼ばれ、その大きさは、髪の毛の太さ(約0.1 mm)の100分の1から10万分の1というとっても小さなものです。このとっても小さな模様である「組織」が材料の特性を左右しています。
この材料特性を決定している「組織」を制御するためには、材料の成分(どのような元素をどれだけ材料に含ませるか)を的確に調整し、最適な熱処理や加工処理を施す必要があります。適切にそれらを調整するためには、材料中の「組織」がどのように形成され、なぜ材料ごとに異なるかを解明する必要があります。我々の研究室では、様々な材料中の組織形成過程を解明し、その制御方法を確立することによって、航空機や自動車などに利用できる金属や生体内で骨の代わりになる金属の研究・開発を行っています。

