1. どのような装置ですか?

人の眼で見ることができる大きさというのは100 μm程度であり、これはちょうど髪の毛の太さくらいです。肉眼では見ることのできない小さなものを見たいという好奇心や探求心から顕微鏡は誕生しました。顕微鏡を用いることで、髪の毛の1/1000である数百 nmといった非常に微小なものや領域を観察することができます。

 

2. どのような原理ですか?

顕微鏡は、凸レンズを2枚組み合わせることで、対象物を拡大して観察できる装置です。一般的に対物レンズと接眼レンズは複数枚のレンズから構成されますが、簡単に一枚の凸レンズとして、対象物から網膜までを図2のようにあらわすことができます。対物レンズで対象物ABを拡大し実像A’B’を、接眼レンズで実像A’B’をさらに拡大した虚像A’’B’’をつくり、そして網膜に像A’’’B’’’が写ります。

対物レンズと接眼レンズの倍率を掛け合わせた総合倍率が高いほどより微細な領域の観察ができます。顕微鏡の性能は倍率だけで決定されるものではなく、微小領域をクリアに観察するための分解能が重要です。分解能は微小な2点を見分けることができる最小距離のことを指します。この分解能は、集光限界をあらわす対物レンズの開口数  (NA: Numerical Aperture)によって左右されます。レンズの開口数の大小は分解能、像の明るさ、焦点深度に影響を与えます。開口数は対象物と対物レンズまでの媒体の屈折率をn、光軸とレンズの一番外を通る光とのなす角をθとすると式 (1)で定義されます。また、分解能δは開口数を用いて、式 (2)であらわすことができます。

可視光線の波長λは400〜700 nmなため、約100〜200 nmが理論的回折限界です。実際は1ミクロン程度です。

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