1. どのような装置ですか?

ガラス試料に応力をかけた際に生じる複屈折をレーザーで計測することで、光弾性定数を高精度に測定することができる装置です。複屈折とは物質中を透過する光が振動面の向きによって異なる速度で進む(屈折率が異なる値を示す)現象です。ガラスの屈折率は向きや場所によらず一様ですが、外部から応力を印加することで複屈折が生じます。応力誘起複屈折の変化量は応力の大きさに比例する光弾性定数で表されます。
光弾性定数は光ファイバーやレンズなどの光学ガラスにおいて重要な物理量です。光弾性定数を測定することで実際に応力がかかった際の複屈折変化量を求めることができます。光弾性定数の測定法として、単色フリンジ法、セナルモン法などがありますが、研究室では光ヘテロダイン法を用いています。
2. どのような原理ですか?

光弾性定数を求めるためには応力をかけた試料に光を照射し、その際に生じる2つの直線偏光間の位相差を求める必要があります。図に示しているように試料に対して直線偏光を照射した場合、直交する2つの偏光成分に分けられます。応力がない場合はそれぞれの成分に変化は見られず、位相差は生じません。しかし、応力をかけた際に複屈折が生じているとそれぞれの成分に位相差が生じます。この位相差を計測することで光弾性定数を求められます。研究室では光弾性定数を高精度に測定することができますが、それは光源(ゼーマンレーザー)と位相差の検出方法(光ヘテロダイン法)の特徴によるものです。周波数がわずかに異なる2つの波(互いに直交する直線偏光)があるとき、それらを重ね合わせるとその周波数の差が生じ、光の振幅,位相,周波数などの情報を抽出することができます。