どのような装置ですか?

自記分光光度計は、光が物質中を透過する割合を光の強度で測定し、それを透過率として記録してくれる装置です。

物質の透過率を測定することで、吸収端や物質が吸収する光の波長を調べることができます。私たちは、作製したガラスの透過率をこの装置で測定し、無色透明の酸化物ガラスの創製に活かしています。この装置は、ダブルビーム方式の分光光度計です。この装置は、可視光域ではW(タングステン)ランプ、紫外域ではD2(重水素)ランプの光源が用いられており、200nm~1100nmまでの波長を測定できます。

 

 

どのような原理ですか?

基本的な透過率の測定原理を、簡易的な構造図を用いて説明します。

まず、様々な波長が混じっている白色光源(Wランプ、D2ランプ)から出た光を、スリットと回折格子を用いて目的の波長だけを取り出し(単色化)、その光を物質に照射します。次に、物質を透過した光の量を光電子倍増管という検出器で検出し、この結果をリファレンス側の光の量と比較して、物質がどの波長域でどれくらい透過するかという情報を記録します[1]。ダブルビーム方式は、分光器から出た光をビームスプリッターで2光束に分け、サンプルとリファレンスに照射し、光量を検出するものです。そのため、リファレンスによって、自動でプランク補正を行うことができます。また、光源のゆらぎ等の影響を取り除くことができるため、時間変化に伴って生じる透過率変化が少なくて安定しています。そのため、時間変化だけでなく、温度変化や多検体測定に適しています[2]。

 

参考文献
[1] 庄野利之, 脇田久伸, 入門機器分析化学, 三協出版, 1988, 276p.
[2] JASCO 日本分光, 紫外可視分光光度計の基礎, web基礎セミナー.

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