工学分野は,機械系,電気系,化学系などの幅広い領域を内包していますが,材料系は特に,工学と理学の境目に位置する,ユニーク,かつ,エッセンシャルな学門分野と言えます。新規材料創製を通じて,社会で役に立つ機能性の創出を目指す学問分野であり,例えば,機械材料,電気電子材料,化学材料などで表されるような,特定の学問分野のみに立脚する分野ではありません。物理・化学の応用から新しい技術を生む,応用研究から物理・化学の芽を発見することを目指します。
 材料が人類に直接役に立つものであるという定義は,学界,産業界では一般的に認知されており,ほぼ無限にある物質とは明確に区別されています。主に,セラミックス,半導体,高分子、金属などから成り立つ材料分野では,研究活動を通じて,実用的な手法(プロセス),技術を新しく見出し,実際に社会で使われる製品への応用を目指すことが通常です。材料が有する優れた機能性を社会に提案することが材料研究者・技術者の目的のひとつであり,納税者に成果を還元する大切な使命です。
 材料教育においては,応用・実用のための基礎学問を自在に扱えるような人材を培うことを目指します。未踏の領域に挑戦する意欲のある学部生・大学院生にとっては,「材料分野」は昔と変わらず面白い分野と言えるでしょう。私たちは,独創的で本質的な,社会が本当に求めている材料の創出と、その物質合成プロセッシングを徹底的に追求します。

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