ナノ機能セラミックス材料学研究室
       

ナノ機能セラミックス材料学研究室

研究紹介

本研究室では、物質・材料の電気伝導性や半導体性そして磁性等の機能の発現機構を明らかにする実験研究を行っています。
さらに、物質・材料の弾性率や熱膨張、熱伝導、強度や硬度などの熱的・機械的特性を電子状態と関連させて理解し、新機能を持つ物質や材料を合成するための研究を行っています。

有機-無機変換による炭化ケイ素材料合成

炭化ケイ素(SiC)は熱的・化学的に極めて安定で,優れた機械的特性を有することから,1000℃を超える過酷な高温環境下等で利用されています.最近では,炭化ケイ素を繊維状にした「炭化ケイ素繊維」が厳しい安全性能が要求される航空機エンジン部材に利用されるに至り,次世代の超耐熱材料として本格的な実用段階に入りました.炭化ケイ素繊維は,有機ケイ素ポリマーを無機セラミックスへ変換する「有機-無機変換」という手法で作られます.私たちは,従来の炭化ケイ素繊維製造法を大幅に改変することにより,開孔型のナノ多孔形状を有する新たな炭化ケイ素材料を開発しました.各種フィルターあるいは触媒微粒子等の担持材料としての応用が期待されます.

マイクロ波照射による炭化物合成

マイクロ波を用いた炭化物の加熱合成を行っています。マイクロ波は、マイクロ波エネルギーが急速に熱に変化したり、加熱を行いたい物質に直接作用したりするなどの特徴があります。これらのことから、従来の加熱方法より短時間でエネルギー効率の良い合成が行えます。本研究では、シリコン(Si)やチタン(Ti)とグラファイト(C)をマイクロ波加熱合成し、急速な炭化反応機構の要因を研究しています。

酸化鉄系磁性ナノ粒子

高沸点有機溶媒を用い、金属イオンと界面活性剤からなる錯体を熱分解することで磁性ナノ粒子を合成します。液相合成はサイズ均一な粒子の合成を可能とします。また、フェライトをベースとしたナノ粒子では、異種イオン(Co, Ni, Zn)での置換により磁気特性の広範な制御が可能です。これらの特性の探求を通し、さらなる実用化に向けて研究に取り組んでいます。

共析型 金属-酸化物ナノコンポジット磁石

FeOの共析分解により、数十nmオーダーの金属(Fe)/酸化物(Fe₃O₄)からなる層状のナノコンポジットを作製しています。軟磁性層で高い飽和磁化を持つFeと硬磁性層で大きな磁気異方性を持つFe₃O₄を磁気的に結合(交換結合)させることで高保磁力と高飽和磁化をともに得ることができます。固相法、液相法で作製を行います。